暴走族に恋をする。


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「じゃあ俺、桜子送ってくるわ。」


時間になり、そういって立ち上がったのはゆっきーさん。私の希望で。
やっぱり、ゆっきーさんが一番落ち着くから。


「…あの、今日もありがとうございました。
………いっ、た…」


そして今日も私のおでこは赤い。いつになったらこのデコピンから解放されるのか………


「………じゃあ、また。」


私は頭を下げ、ゆっきーさんと共にファミレスを出た。


「そんないつもいつも勉強ばかりしてて、疲れない?」


「………疲れる?」


「え、もしかして勉強して疲れたことないの?
目とか、肩とか頭とか。」


「あー…前はあったけど、最近はないかも。
でも勉強しすぎて頭の中のなにかが切れて、別人並みに暴れたことあるよ。
まぁそれも中学生の頃の話で、あなたたちと知り合ってからは勉強も楽で最近はないけどね。」


中学生の頃…お兄ちゃんがいなくなって、すぐ。
あの頃は私も気持ちが追い付いていなかったこともあったけど…


「それより、私も質問があります。」


「ん?なに?」


「あなたたちは暴走族なのに、バイクってないの?」


「うわー、痛いとこつくね。
だいたいさ、高校生の俺らがバイクなんて買えるわけないじゃん。
買えても原付が限界。」


「ふーん、そんなもんなんですね。」


「まぁ快斗は免許もとるし、バイクも買ってもらえるっぽいけど。
快斗んちは金持ちだからいいよなー。」


「私はゆっきーさんの家庭も素敵だと思いますよ。」


「え?」


「仲が良くて、温かい家庭が一番です。
きっとそんな家庭で育ったから、ゆっきーさんは優しさで詰まっているんでしょうね。」


「…………はは、そうかな。」


「はい。」


育った家庭はとても重要だと思う。
私の家庭に温かさはない。だから私もこんなに冷めてるのかもしれない。


………隼斗さんなんかずっと怒ってるけど、いったいどんな家庭で育ったのか…



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