暴走族に恋をする。
それからはひたすら勉強だった。
私が勉強しててもなんの違和感もないだろうけどこのヤンキーたちが、絵に描いたような真面目ちゃんな私に勉強を教えてるなんて周りから見たら違和感しかないと思う。
普通なら。
その違和感を取っ払ってくれているのはきっと、私の周りにいるヤンキーたちは全員名堂学園の制服を着てるから。
私が一番手にいれたかった、名堂学園に通っている証になる制服を、こんなヤンキーたちが着ている。
………それが一番違和感なのかもしれないけど。
「桜子は塾何時から?」
………やっぱり、ゆっきーさんはいつ見ても優しそう。
優しい笑顔で優しい雰囲気。
テンションが高いことが苦手な私にとっては、ゆっきーさんがいちばん好きだ。
「18時からなので、これを食べ終えたら行きます。」
「何時まで?」
「22時ですけど…」
「んじゃ、その時間に迎えいかせるね。
また一人で歩いてたら誰になにされるかわからないから。」
「………はぁ…」
誰になにされるかって。
普通の人ならなにもしないよ。
しかもこんな地味な女にたいして。魅力もくそもない。
「…もしかして、そんな生活がずっと続くんですか?」
「そりゃ桜子が俺らを利用するくらいだからな。」
………ちょっと後悔。この人たちを頼ったことに。
本当は激しく後悔したいところだけど、本当に教え方が上手なこの人たちを失いたくはないから苦笑いしかできない。