暴走族に恋をする。



それからテストを受け、その後は普通に数学の授業。

それから英語と世界史を受ける。


私はこの人の授業は嫌いではなかった。

………なのに、今はどうしてこんなにつまらなく感じるんだろう。
どうしてこんなに分かりにくく感じるんだろう。


この人の授業は、なにか物足りない。


「では今日のテストを返して今日は終わりです。」


………面白くない授業は、時間が過ぎるのが遅くて仕方ない。
大津くんに教わってるときはあんなに楽しいのに。


「天宮さん。」


「…はい。」


「最近頑張ってますね。
この調子で頑張ってください。」


ほら、また100点。
大津くんたちに教わるようになってから、ここの勉強が簡単に思えてしかたがない。


「はい。
ありがとうございました。」


答案用紙を受け取り、席に戻ろうとしたとき、塾の外に大津くんが待っている姿が見えて、私はすぐにそれを鞄へしまい、外へ出た。


「あ、お疲れさま!」


そういって私に向ける笑顔は、本当に甘い。

とろけそうなくらい、目をくしゃっとする。


そんな彼の笑顔が、いつの間にか大好きになってしまっていた。


「あ…うん。
大津くんも教習所、お疲れさまです。」


「ありがと!帰ろっか。」


「………うん。」


ちょうど塾生たちな帰る時間帯。
塾の中でも極めて地味な私が大津くんと話していることに、多くの人が驚いているのが
見なくてもわかってしまう。


< 117 / 344 >

この作品をシェア

pagetop