暴走族に恋をする。
「ってかさ、桜子ちゃんはなんで俺んち泊まったの?
家出中?」
「違うよ…」
たとえ家出したとしても、家出先に快斗のいない快斗の家に転がり込んだりしないよ…
「じゃあなんで?」
「おじさんがね、泊まっていきなさいって。
本当のところはわからないけど、でも少し離れることも大事だって言われたの。
親子と言っても別の人間、性格も違うし求めるものも違う。
違う人間同士がぶつかるのは当たり前。
そういうときは、自分のためにも相手のためにも少し距離を作る。
そうすれば、自分を見つめ直すことができるから、って。」
「ふーん?父さんっぽいな。」
その意味が、私にはまだわからなかったけど…少しは私も見つめ直すことができたのかな…
「……でも、明日から連休なのに、塾もないしどうしよう…」
結局、私には勉強しかないのかもしれない。
やっぱり過去のことがあるから…勉強を疎かにすることが怖く感じてしまう。
「いいじゃん、毎日来てよ。
13時から面会OKだからさ~。」
「うん。」
言われなくても来るよ。
他に行くとこないもん。
たった3日の連休のくせに、ほかにやることがない。
そして連休が終わっても土曜日は半日で学校が終わってしまう。
……うん、毎日来るよ。本当に。
「あ、俺明日には麻酔切れてリハビリ始まるんだってさー。」
「え、もう?もうリハビリ?
っていうかなんの…?」
「んー、なんか動いた方が早く傷口くっくんだとさ。
だからまずは立ち上がることからだって。」
「ふーん…でも足怪我してるわけだし、痛そうだね。」
「そのために、点滴で痛み止は入れとくっぽいけど。
とにかく麻酔のおかげで足に全く感覚ないからめっちゃ楽しみ!」
「そっか。頑張ってね。」
「任せてよー。」