暴走族に恋をする。



トイレでしばらく鏡を見て、私は深く深呼吸をした。

なに私が焦ってんだか。
私は私なりに支えていかなきゃダメだよね。


よし。


決意を決め、私は部屋に戻った。


「桜子ちゃん。」


そんな私を、快斗がすぐに呼んだ。


「なに?」


手招きしてる快斗に、私はまた近寄った。
そして快斗の横にすぐに腰かけた。


「ごめんね?」


「ん?いいよ。私もごめんね。」


……なんだろう。
ちょっとだけ、軽い気がするのは私だけ…?

前に喧嘩したときはもっと…
……や、でも今回は喧嘩とまではいかないし、こんなもんなのかな…


「じゃあお詫びのキース。」


「……え?ちょ…」


みんながいるのに
みんなが見てるのに

快斗は私にキスをした。


「ちょ、やめ…」


恥ずかしくて、恥ずかしくて恥ずかしくて…
必死に何度も快斗の肩を押すけど快斗のキスは深くなるばかりで

離れることはしなかった。


……でも、それだけじゃなくて
快斗の手は私の胸へと伸びてきた。


「はっ…」


羞恥心で必死に離れようとしていたとき、ゆっきーさんの言葉が私の頭によぎった。


"快斗は女を大事にしないやつだから。
軽いとかそういうのじゃなくて、まじで性処理にしか使ってなかったね。"


"自分の女の裸が俺らに見られてもお構いなしだし"


「……イ、ヤ!」


私はいつの間にか、全力では快斗から離れ、頬を平手打ちしていた。



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