暴走族に恋をする。
「……ね、またさくらに会いに来ていい?」
「………本当に?
俺は大歓迎!ここでも俺んちでもいつでも来てよ。」
「どっちも嫌です。」
「あれ、いつもの桜子ちゃんに戻ってる…。
でもまだ他はダメだし、学校にはつれていけないからここで我慢してよ。
俺のお気に入りに手出すやつなんて、ここにはいないから。絶対。」
「………わかった。」
「さくらも絶対喜ぶし。な?」
そうやってさくらに微笑む大津くんは本当にかっこよくて、この表情を知っている人が数人しかいないと思うと、なぜか嬉しくなった。
「………私ね、不良なんて人のものを奪うことばっかりしてるのかと思ってた。
だから、大津くんがさくらの命を助けてて、なんか見直した。」
私にとって、不良なんて…大好きなお兄ちゃんの命を奪って、お母さんを変えた、憎くて仕方ない存在だった。
だけどこうして命を助けてる大津くんを見ると、そういう人ばかりなんじゃないんだって、やっと思えた気がした。
「………でもさ、桜子ちゃんって暴走族嫌いなんでしょ?」
「え、どうして……
………涼介か…なんか喋った?」
「俺が聞き出しただけだから。
ごめんね、勝手に。」
「別に。………隠してたつもりでもないし。」
「俺ら、暴走族なんだよ。」
「………え?」
「納得するでしょ。
不良が集まって、バイク乗っててさ。」
………そうか…だからみんな無免で……