次期社長と甘キュン!?お試し結婚
社長はずっと直人の両親のことで自分を責めていたらしい。直人は身内である自分に弱いところも見せない。
そういう風に接してきたのだから、しょうがないのかもしれないが、このまま自分の選んだ結婚相手に甘えたり弱いところを見せたり、そんなことができるのか。
今まで、愛されていると感じさせてあげられなかった分、ちゃんと実感できる相手に巡りあって欲しい。今更かもしれないが、病気で倒れて、その思いは一層強くなったのだという。
「もし叶えられるなら、孫たちにこの想いを継いでもらおう。君の血を引く者が宝木に入ってくれることを心から願っている」
いきなり祖母との約束の台詞を言い放ち、社長は静かに目を閉じた。社長の脳裏には、今、どんな光景が浮かんでいるんだろうか。
「久々の再会に喜んで、そんなことを今日子さんに言ったんだ。ちょうど孫たちも同年代だったし。もちろん、冗談だ、本気じゃない。でも今日子さんは昔と変わらない笑顔で「お断りします」と言ってきてね」
「えっ!」
反射的に声をあげてしまった。すると社長はゆっくりと瞼を開けると、私を見ておかしそうに笑った。その顔は、やはり直人にどこか似ていた。
「今日子さんはきっぱりと「うちの孫たちは、宝木の家柄に惹かれて結婚するような子たちではありません。自由に恋愛させるんです」って。参ったな、と思っていると、彼女はこう続けたんだ。
そういう風に接してきたのだから、しょうがないのかもしれないが、このまま自分の選んだ結婚相手に甘えたり弱いところを見せたり、そんなことができるのか。
今まで、愛されていると感じさせてあげられなかった分、ちゃんと実感できる相手に巡りあって欲しい。今更かもしれないが、病気で倒れて、その思いは一層強くなったのだという。
「もし叶えられるなら、孫たちにこの想いを継いでもらおう。君の血を引く者が宝木に入ってくれることを心から願っている」
いきなり祖母との約束の台詞を言い放ち、社長は静かに目を閉じた。社長の脳裏には、今、どんな光景が浮かんでいるんだろうか。
「久々の再会に喜んで、そんなことを今日子さんに言ったんだ。ちょうど孫たちも同年代だったし。もちろん、冗談だ、本気じゃない。でも今日子さんは昔と変わらない笑顔で「お断りします」と言ってきてね」
「えっ!」
反射的に声をあげてしまった。すると社長はゆっくりと瞼を開けると、私を見ておかしそうに笑った。その顔は、やはり直人にどこか似ていた。
「今日子さんはきっぱりと「うちの孫たちは、宝木の家柄に惹かれて結婚するような子たちではありません。自由に恋愛させるんです」って。参ったな、と思っていると、彼女はこう続けたんだ。