ろ う そ く


「海…海…」



今日だけは思い出したしたくないって思ってたのに、思い出すと止まらんかった。



「美輝、どうしたん?」



「海って、サーフィンやんな。」



涙を流しながらうわ言のように話す私を見て、神菜は気付いた。



「美輝!!
もう…忘れーや。」



「なんで?」



「つらいんやったら、忘れ!!
それじゃないと、その武山って子のせいで美輝がつぶれてしまう。
そうなったら、武山って子が悪者になるねんで!!」


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