天満堂へようこそ -2-
倒れているルーカスに回復の魔法をかけながら、傷口を見ていくと、やはり天界の禁術魔法がかかっていた。これでは普通に治るはずの傷は治らない。
魔力を練り、一つずつ魔方陣を解除していく。
面倒なことをしやがって......

だが、このままではこちらの体力も持たない。
読み取れるだけの解除には成功しているが、血が中々止まらないでいる。
使いたくはなかったが、奏太の血をポケットから出し、自分の血と混ぜ傷口に垂らす。

ジュウゥゥっという音と共に、少し焦げた匂いはしたが血は止まり、傷口が塞がっていく。

「おい、そこの......ルーカスを馬車に運んでくれ」

「姫様もご一緒に」

「私はいい、王に一度幻界に帰ると伝えてくれないか。薬を取ってくるだけだ」

少し年配の兵が、一小隊の隊長だと名乗り、
「お付き添いの許可を」と言ってくる。

「すまん、二人で飛べるほど持たない。ルーカスの見張りについてやってほしい。必ずすぐに帰ってくるから」
それだけ言い一人で幻界へ戻る。
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