悪魔くんとナイショで同居しています





特別なことをするわけでもなく。

いつもと変わらず授業を受け、昼食を次咲くんと食べ。

珍しく嫌がらせも受けることなく、穏やかなまま一日が終わった。



あっという間だったなぁ…。

いつもはうんと長く感じていたのに、もうそんな時間?!

って驚いてしまうくらい。



「奏ちゃん。一緒に帰ろうよ」

「うん、帰ろう次咲くん」



赤々と輝く夕日に目をやりながら、土手沿いを並んで歩いた。



「あのね、奏ちゃん」

「なぁに?」



夕日から次咲くんに視線を移すと、少し寂しそうともとれる表情で笑っていた。



「今夜、校庭に魔法陣を書きに行くんだ。ついに大悪魔様がお帰りになるよ」

「うん、知ってる。昨夜アーラに聞いたから」



次咲くんが何を言いたいのかすぐに分かった。

きっと、私も一緒に魔界に帰るんじゃないか。

それを心配しているのだろう。



不安げな表情の次咲くんの肩を叩き、

「そんな顔しないでよ!絶対にまた会えるって!」

明るく笑って見せた。




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