例えば危ない橋だったとして
涙がぼろぼろ零れて、真っ赤になった顔で答える。
「わたしも、好き。
好き。大好き。ほんとはずっと前から、好きだったの……」
黒澤くんが驚いたような顔をして、そしてわたしを抱き締めた。
わたしは人目もはばからず、彼を抱き締め返した。
風が吹き荒び、コートの裾がはためく。
この橋の上で初めてキスした、あの日のように。
黒澤くんの手が、わたしの頬に触れ、涙を拭う。
色っぽい眼差しと視線がぶつかる。
ゆっくりとその顔が近付き、わたし達の唇が、再び重なった。
久しぶりに感じる、黒澤くんの唇の感触と体温。
ずっと、こうしたかった……。
顔が離れて、瞼を開くと、空に雪がちらついていた。
「雪だ……」
つぶやいた声が重なり、互いに見つめ合いくすくすと笑みを零す。
クリスマスの時とは違う、幸せな気分にさせてくれる雪。
手を繋ぎ、橋を渡った先を眺めた。
雪と街の灯りが相まって、その輝きはとても美しかった。