マザコン彼氏の事情
 絶対賛成してくれるよ。


「反対!!」
「どうしてよ」

 朝食の席で、お父さんに結婚の報告と、同居したいと申し入れたところ、龍くんから反対コールがあがった。
 嘘でしょ?
 
 帰りに家まで送ってくれた時、龍くんは理由を話した。

「だって、平屋建ての家だよ。夜の声が聞こえちゃ恥ずかしいじゃん」

 それが理由?
 何それ。
 聞こえる訳ないじゃない。
 いや?
 聞こえるのか?
 もっと感じたら、わたし、叫んじゃうのか?

 それは困るという結論に達し、一年経ったら一緒に住もうって事になった。
 その間にバンバン……
 わっ、何考えてるんだろう、わたし。

「龍くん、送ってくれてありがとう」
「うん。それじゃまた明日、会社で会おう」
「うん」
「あ、くるみ」

 降りようとしたわたしを呼び止める彼。

「どうかしたの?」
「くるみ、君を一番大切にするよ」
「お母さんよりも?」
「ああ。母さんよりも」

 やった。
 わたし、龍くんの一番になれたよ!


【おしまい】
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