【短】出来た想い
バスを降りてしばらくした時
『ちょっと、いいかな?』
まだ、話したことない女子生徒に学校に行く道の途中で声をかけられた。
たぶん、別の科の生徒だ。
『なんでしょう?』
とぼけたフリして…わかってるくせに。と、彼女は呟いてからグッと手に力を込めた。
『最近あなた告白されたでしょう?貴方なんて答えたの?!』
え?コクハク!?
『されてませんが。。。?』
『嘘つかないでよ!わかってるのよ!』
戸惑う私に、彼女は飛びつかんばかりの勢いで私の肩を掴んだ。
『やめろよ!あかね!』
その時、背の高い男子が、こちらに向かってきた。
気弱そうな顔立ちだが、メガネの奥が俺は怒ってるぞっと、語っている。
誰だろう。彼女の連れかな。