とあるレンジャーの休日
「そうです。たまに整腸剤だけもらいに来て、長話をされる方で……」
最後の方は小声でこっそり教えてくれる。
「後でいいから、カルテ中に入れといて」
紫乃はそう言い置いて、待合室を振り返った。
「皆さん、お騒がせしました」
すると近所の顔見知りのおじさんが声を上げる。
「いいぞ、紫乃ちゃん!」
「あの人いつもうるさいのよ。診察入ると長いし」
常連のおばさんもそう言って頷く。
紫乃は苦笑いを浮かべ、「じゃあ診察再開しますね」と返して診察室に戻った。
中で薫子がニコニコしながら待っていて「さすが、紫乃先生」と言う。
以前、大学病院でも暴力を振るおうとした患者を捻り上げたことがあり、薫子はそれを知っていた。