Des gouttes de larmes 〜涙の雫〜
『あけましておめでとうございます』



『今年もよろしくお願いします』




正月休みも終わりまた、平凡な毎日の始まりだ。





『奈々先輩~あけおめ、ことよろです~』




『あけおめ。今年もよろしくね』




この子は里菜。私の5個下の後輩だ。



私はこの子の教育係だったので、里菜は私にとても懐いている。




小柄で、小動物の様な顔立ち。さらになかなかの巨乳である。男どもがほっとくわけないだろう。





『里菜初売り行った??』




『そりゃ行きましたよ~一杯買っちゃって来月のカードの引き落としヤバいです~』




『そうなんだ~あんま無駄遣いしたらだめだよ』




『はーいわかってます』




彼女はそう言うとペロッと舌を出した。




天然か計算かわからないが、こういう仕草が男心をくすぐるんだ。



男に困らないんだろうな。




『あっ奈々先輩~今月末の金曜日なんか予定あります~??』




『ちょっと待って手帳見るから、う~ん何も無し!どうしたの?』




『あの~私の高校の同級生が職場の人に合コン組めって言われたらしくて、今人数集めてるんですよ~。奈々先輩どうかなって思って、あっちが先輩なら奈々先輩の方が歳近いんじゃないかなーって』




『へぇ~。同級生仕事何してるの?』




『銀行員ですよ~。どうですかー?行きませんかー?』




合コンか。どうせ、予定も入らなくて暇になるくらいなら、久しぶりに行ってみるかな。




『暇だから、行く!てか、私が一番年上にならないよね??』




『そこはそれとなくあっちに伝えときます~けど、年上女性好きな男の子も多いですよ~』



今まで、年下とは付き合ったことがないし、何より私は優しくて、包容力のある男が好きだ。




『私が年上が好きなの!リードして欲しいの!』




『はいはい分かりました。一応、4対4ですので』




『了解。てか、里菜あんた彼氏いいの?怒られないの??』




『奈々先輩~合コンは浮気じゃないですよ~ただの飲み会ですよ~。でも、一応奈々先輩と飲み行ってくるって言っときます』




『それはいいけど、私に、迷惑かかる事だけはやめてよね!』



この悪女が。彼氏にバレて怒られてしまえ!!




でも、合コンは本当に久しぶりなので、ちょっと楽しみ。




神様いい出会いをよろしくね。




『あと2人はどうするの??』





『あっちが職場ならこっちも職場で対抗します!香織先輩と紀子先輩に後で声かけてみます!』




『おいおい、対抗って。けど、香織と紀子ならノリいいし楽しく飲めそう。』




『じゃあそう言う事なのでよろしくお願いしますね~奈々さん忘れっぽいから、別の予定入れないでくださいよ?』




『入れるか!』




うーん。服何着て行こうかな。




こんな事なら初売り行っておけばよかったなー。





さぁ合コンまで仕事頑張るぞー。




私の仕事のモチベーションは完全に合コンになったのである。
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