Des gouttes de larmes 〜涙の雫〜
『あっ、ケーキ。ケーキ。』



雄大がケーキの準備をしてくれた。




暗い部屋の中で、ロウソクの暖かい火だけが私達を照らしている。




ゆらゆらと、オレンジ色の光が広がる。




『ハッピーバースデー、トゥーユー♪
ハッピーバースデー、トゥーユー♪
ハッピーバースデー ディア 奈々♪
ハッピーバースデー、トゥーユー♪』




雄大が手拍子しながら、歌う。




私は勢いよく、ロウソクを吹き消した。




『29歳おめでとう〜』




『ありがとう♡』




『奈々さん、29歳の抱負をお願いします』




真っ暗な部屋の中で雄大が問いかけてきた。




『え〜そんなこと急に言われても、、、
え〜と。健康で、雄大に捨てられない事!』




『バカ♡』




そう言うと、雄大は電気をつけた。




『逆に、奈々が俺の事捨てないでよね?』




『う〜ん。それはわからない。雄大の努力次第じゃない?』




『それは困ったなぁ〜』




雄大が頭を掻きながらつぶやく。




『嘘♡これからも、一緒にいてね』




『もちろん』




雄大が私の側に来てキスをしてきた。
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