ヘタレな貴方と強がりな私


…じゃぁ、と
その場を立ち去ろうとした時
小鳥遊くんの右手が
私の方へと動いた


背が大きいのもあり大きな手
大きな手、というか指が長い
器用さが手からわかるという指
爪も綺麗に切られていて
手の甲の血管が…男らしい


…はっ、と我にかえった時には
小鳥遊くんの手は私の毛先を掴んでいた



『…えっ、と…』


「いつも気になっていたんだけど、髪の毛…傷んでるよ?」



…、はぁ?
小鳥遊くんは何を言い出すんだと
驚きながらも、私の髪を見て
ペラペラ饒舌に話す小鳥遊くんに
沸々と怒りが湧いてきた


電車で少しばかり仲良くなったからって
そんな事言われる筋合いなんてない


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