ヘタレな貴方と強がりな私


もしかしたら、夜は長いのかもしれない
私もコーヒーに変え
テーブルを挟んだ向かいに座る

久しぶりに見た小鳥遊くん
何か変わったわけではないが
なんとなく、違う気がする



『…東雲、紗枝さん』


話を切り出した私
私の言葉にコーヒーを見つめていた
小鳥遊くんの視線が私へと向けられた



『小鳥遊くんがいない間、何度か話しかけられたの。…小鳥遊くんに会いたいって』


別に伝言を頼まれたわけじゃない
ただ話のついでに伝えただけ


小鳥遊くんは私から目をそらし
小さな声で、忘れたいんだ、と言った

多分それは、5年前のことだろう
数分の沈黙の後
小鳥遊くんは、東雲紗枝との事を話し出した

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