ヘタレな貴方と強がりな私


「紗枝さんはハッキリ俺に言ったんだ。兄貴を振り向かせるために俺を利用したって。悪いと思ったけど、それくらい好きだったからって」


「俺と一緒に暮らすことにためらいはなかったそうだ…。俺に疑われることもなく、兄貴も忙しいのもあって、寂しさを俺で埋めていた。ただ、一緒に海外へ行こうとプロポーズされた時、初めて俺の存在が邪魔になったって…」



『…それ、言われたの?』


うん、と答えた小鳥遊くん
あの女、と怒りを覚えた
そんな事言って傷つけておいて
今更会いたいなんて…都合良すぎる


「兄貴と連絡とってないから、帰ってきたのも知らなかった…実家にも帰ってないし」


小鳥遊くんはそのまま
東雲紗枝のアパートを出て
友達の家を転々とし
最終的に、母親に保証人になってもらい
アパートを借りることにした

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