ヘタレな貴方と強がりな私


「紗枝さんは、俺と暮らしながら兄貴と付き合っていたんだ。紗枝さんは兄貴のことが好きだった、でも兄貴は紗枝さんのことを友達として見ていた…だから俺を利用したんだ。その結果、うまく行ったわけ」


小鳥遊くんが東雲紗枝のアパートに戻ったのは日付が変わってからだった
帰らない、と言う選択もあったが
少しの期待があり、帰った


「奏くん、おかえり」


いつものように
優しい笑顔で出迎えてくれた
でも、その手には
昼間見た、指輪が光っていた


嘘じゃない
あれは、現実だった



「俺は紗枝さんの何なの?」


ようやく出せた言葉
怒りと悲しみが混じり合っていた

< 165 / 397 >

この作品をシェア

pagetop