ヘタレな貴方と強がりな私


ガコン、とドアが閉まり
動き出したエレベーター



「染川さん」


後ろから掛けられた声に驚き
振り返ると、そこには白戸さんがいた
そして
エレベーターの中には
私と白戸さんしかいないことも
初めて知った



『し、白戸さん』


久しぶりに呼ばれた
懐かしい、と思う前に鳥肌がたった


「逃げるなんてショックだな」


少し寂しそうな顔をしながら
一歩、近づいて来た


『い、いえ。用事があったもので…』


一歩、後ずさりをする


「また、前みたいに食事、どう?」


その誘いに過去の記憶が蘇った
思い出したくない過去
自分がいかに愚かだったか…

< 17 / 397 >

この作品をシェア

pagetop