ヘタレな貴方と強がりな私


『白戸さん!』


「しーっ、」


近づいた私に
静かに、とジェスチャーをして来た
白戸さんは物陰に隠れながら
先のベンチへと目をやった

そのベンチには
奈津とかずくんが座っている
なにやら二人で話している様子だが
どこか様子が変だ

耳を澄まして聞いていると
どうやらかずくんが
奈津を宥めているようだ



「なっちゃん、ちゃんとおかあさんにつたえたほうがいいよ。おもったことは、言わないとダメって、先生がいってた」


「でも…、でもね、おかあさんがかなしいかおするのは、いやなの」


なんのことを話しているか
さっぱりわからないが
どうやら奈津は
私に遠慮して言えないことがあるみたいだ

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