ヘタレな貴方と強がりな私


奈津がかずくんに言っていた言葉が
シックリきてしまう
私に言えば私が悲しむ
だから、私には言えない

あの子は私が泣いていた姿を
忘れずにいる
“おとうさん”に会えば
私がまた泣くと思っているのかもしれない


『…時期、なのかもしれませんね』


「…そうなのかもしれないね。なっちゃんと、しっかり話した方がいいよ。小さいからって言っても、なっちゃんにはなっちゃんの意思があるからね」


かずには驚かされてばかりだよ、と
笑って言う白戸さん


「おとうさん」


ようやく現れた二人
奈津はかずくんの後ろに隠れていた
かずくんに背中を押されるような形で
私の前へと出てきた

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