ヘタレな貴方と強がりな私
スマホの隣には
拓也の名刺が置かれている
かけることは無いだろうと
登録をしていなかった
正直、拓也が本当に
父親として義務を果たしたいと
思っているかも疑問だ
でも、
それでも奈津の父親だ
スマホをタップし
記載されている電話番号を打つ
呼び出し音が1回、2回、と鳴り
その音が私を緊張させる
3回目が鳴り終わるくらいに音は切れ
「優奈?」
と、懐かしい声が聞こえた
『うん。ごめんね、こんな時間に…』
「いや、大丈夫。なんかあったか?」
私が電話を掛けてきたことに
驚いている様子だが
拓也なりに心配をしたのだろう
奈津のことで、と話を切り出した