ヘタレな貴方と強がりな私
小さな手


アパートから3人ででた
奈津は嬉しそうに
私と小鳥遊くんの手を握っている

保育園へ預けると
私たちは駅へ向かった


二人…だと、変に意識してしまう
昨日のこと
最後までしなかったとしても
かなり恥ずかしいことだ


でも…


チラッと横を歩く小鳥遊くんを見れば
私の視線に気がつき
どうしたの?と聞いてくる



どうもしない…
何もいえないよ…



電車に乗り込むと
同じ車両に東雲紗枝がいた
また何か言われるのかと思ったが
ふん、と言う感じで
視線をそらされてしまった


「もう大丈夫だよ。優奈さんにも、もう近づいたりしないと思うから」


そう言いながらも
さりげなく私の後ろに立つ

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