ヘタレな貴方と強がりな私


小鳥遊くんの腕に抱きつき
グッ、と耐えるようにしがみつく


「優奈さん…俺、動けないよ?」


そんなのわかっている
わかっているけど
今はどうしても、無理だ


『…だっ…て、』


小鳥遊くんは動きたいというが
今、動かれたら
私自身、どうにかなってしまうだろう
小鳥遊くんはそれを望んでいても
私はまだ、余裕がない


小鳥遊くんがすこし動くだけで
私の身体には電気がビリビリ走る


『たかな…し、くんっ、』


ようやく呼べた名前だが
小鳥遊くんは、無理、と一言つぶやいて
私の中の、奥へ奥へと入ってきた


私ができることいえば
小鳥遊くんにしがみつき
喘ぎ声をどうにか抑えることだ

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