ヘタレな貴方と強がりな私


あの母親に会うのも嫌だが
誰よりも、あのお弟子さんに会うのも嫌だ

母の差し金だったとしても
私を襲った張本人だ


「急がなくていいから」


そばにいるから、と
また抱きしめてくれた



小鳥遊くんがいてくれたら
大丈夫という気持ちが生まれてくる

大丈夫、この言葉が
こんなにも効力があると思わなかった


『…このまま、こうしていていい?』


離れたくないのもあるが
小鳥遊くんに甘えたい


「うん、いいよ。こういう優奈さん、新鮮だし…可愛い」


小鳥遊くんは私の頬にスリスリとしてきて
なんだか奈津と似てるな、と嬉しくなる

こんなに気持ちが落ち着いて
満たされたのはいつ以来だろうか

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