ヘタレな貴方と強がりな私
唯一のファミレス
中に入るとガラン、としていた
お客さんが一組くらい
「いらっしゃいませ、三名さまですか?」
ウエイトレスの顔を見て見覚えがあった
でも、誰だったか名前まで出てこない
同じ高校だがクラスは違う
この街の若者の殆どが
市街へ出て就職をする
特に話もせず、席へと通された
食事を終え、トイレへ向かった
トイレから出ると、ウエイトレスが立っていた
「染川さん、帰ってきたの?」
私のことを覚えているんだ
けど、私は彼女の事を思い出せていない
『ううん、実家に顔を出したらすぐ帰るの』
そう告げると、そうだよね、と返ってきた
その言葉に少しだけ違和感を覚えた