ヘタレな貴方と強がりな私
二階建ての一軒家
敷地内にある古びた建物が工場
工場の前には
いくつもの染物が干されていた
懐かしい光景だ
二度と帰ることはない、と思っていた家
目の前にすると足が動かない
「大丈夫だから」
わかってる
わかっているけど、脚が思うように動かない
「優奈?」
後ろから掛けられた声に
勢いよく振り向いた
まさか、と衝撃が走った
『…どう…し、て?』
その人物に驚いた
だって、
その人は私に謝り家を捨てた姉だったから
まさかいるなんて思ってもみないし
普段着に帽子と散歩から帰ってきた姿
何よりも姉のお腹は膨らんでいて
どこからどうみても妊婦だ