ヘタレな貴方と強がりな私


「私も働いているから、なかなか顔を合わすこともなくてね…。結構前にスーパーで見かけたけど、声をかけにくい雰囲気だったねえ」


情報がないまま
実家へと足を向けた
三代のおばさんと別れたら
あとはこの一本道を進むだけ


「優奈さん、行こう」


そう言っててを差し伸べてくれた小鳥遊くん
小鳥遊くんの手を取ると
反対側の手を奈津が握ってくれた


「なつも、おかあさんと、つなぐ」


二人が握ってくれた手が
とても温かくて、勇気をもらえる



『うん、行こうか』


歩き出した私達
静かな道は舗装もされていない砂利道
周りは杉林で、風に揺られている
杉林を抜けると見えてきた一軒の家
それが私の生まれた家だ

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