ヘタレな貴方と強がりな私


いつもの電車は
満員電車とは言い難い

ピークが過ぎた時間
あんな早い時間はごめんだ


泊まっていけという割に
同じ時間に部屋を出ないといけない
それが面倒だ

いつもならまだ寝ている時間に
起きなきゃならない


「おお、小鳥遊」


「あ、おはようございます」


「今日は自分のアパートからか?」


からかい半分で
話しかけてくる職場の先輩、宇津木孝さん


「孝さんこそ、いつもの駅と違いません?」


そうか?と笑っている
俺が高校生の時
友達の紹介で知り合った
それからの仲だから

だから俺の古傷も知っている唯一の人だ


「いい加減、一人の女にしろよ」


その言葉、何度も言われている

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