危険地帯





現在の時刻、午後9時。


昨日より豪華な夕飯を食べ終えると、深月が立ち上がった。



「そろそろ、行くか」


「そうだね~」



深月に続いて、律と司もソファから立ち上がる。


深月が一瞬私を見た。


私は察して、遅れて立ち上がる。



今のは、きっと合図だ。


「お前も来い」と、深月の鋭い目が言っていた。



そういえば、律が言っていたっけ。


今日の夜、何かが起こることを。


一体何が……?



不安を募らせながら、階段を一段一段ゆっくりと上っていく。


地上に近づくにつれ、騒がしい音が聞こえてきた。



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