危険地帯



律は、決して独りなんかじゃない。




「黒龍の仲間がいるじゃない」




素の自分でいられる場所も、一緒にはしゃいでくれる人も、自分が好きという気持ちもある。


よく周りを見渡せば、闇ばかりじゃない。



目をそらさないでよく見つめれば、見えてくるものだってある。


私もそうだった。


黒龍と向き合って、気づいたことがたくさんあるよ。




「それに、今は私がそばにいるよ」




私の存在なんてどうでもいいかもしれない。


でも、独りより二人の方がきっと心強い。そうでしょ?



どうか、伝わって。


たった少しだけでもいいから。


私の思いが届きますように。



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