危険地帯
すると、相良深月は私の顎から手を放し、西篠司が私の腕を縛っていた縄を解いてくれた。
私が「誓います」と言ったからだろう。
手首を見ると、縄の痕がくっきりと残っていた。
これからどうしよう。
一応、自由にはなれたけど……。
早くも誓いを破って、隙を見て逃げる?でも、彼らに隙なんてできるの?
私みたいな力のない弱い人間が、彼らを欺いて逃げ切ることなんてできるとは考えられない。
やっぱり、誓いは破れない。
「羽留って高校生?」
「は、はい……」
「タメ口でいいよ~」
話しかけてきた猫平律が、「ん」とチョコレートのお菓子を私に分けてくれた。
私は恐る恐るそのお菓子を受け取って、頬張る。あ、美味しい。
「高一?」
猫平律の問いかけにコクンと頷くと、猫平律は「やっぱり」と言って目を細めた。