咲くやこの花、誠の旗に


それを見て私は身体を起こす。




二人は布団の横に座った。




「体調はどうだ?」



男の人は心配そうに私の顔を覗き込む。



ガタイの良い、優しそうな顔をした若い男の人だ。



「あ…、体なら大丈夫です。それよりここは…?」



恐る恐る問いかけると、男の人は少年の方を見た。



「なんだ宗次郎、説明していなかったのか」



「えー、ちゃんと教えましたよ。ここは試衛館だよって」



宗次郎と呼ばれた少年は、口を尖らせながら反論する。


かなり適当な性格なのだろうか。



「それじゃあ何も分からないだろう…。すまない、急に知らない場所にいて驚いただろう?」



「い、いえ…」



< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop