願いが叶ったその時…




私が椿さんと話していると
横で見ていた夏風さんがいきなり
自分の方に顔を向けさせた。



夏「他の男と話すな」


「え?わ!」


そう言いながら、夏風さんは
私を最初の時のように持ち上げ
そのまま外に出た


椿「嫉妬深い男だねぇ」



椿さんは後ろを歩きながらそんな事を言うと
夏風さんは椿さんを蹴り、
そのまま車に乗り込んだ



「え、あ、あの、椿さん」


夏「大丈夫だ、すぐに来る」


椿「ちょっと夏風!痛いから!」


本当にすぐ戻ってきた椿さんは
ムクレながらも車に乗り
すぐに車は動き出した。


「あの、夏風さん」


夏「夏風」


「え、あの…」


椿「普通に呼び捨てがいいんだって、
  ほんと、言葉足らずだよねぇ…あたっ」



助手席の後ろを蹴られ
車の天井に頭をぶつけた椿さんは
ずっと頭を抑えていた。



夏「それで、なんだ?」



この人達といると疲れるな…



「えっと、その…か、夏風はどうして私の事」


夏「…14年前…お前が4歳の時に
  喧嘩してた俺はその時ムシャクシャしてて
  誰彼構わず喧嘩売ってたところに棗さん…
  百合の親父さんにこてんぱんにされて
  手当までして貰っちまってな」



なんか凄い話になってない?
これって聞いてよかった話なの?
ていうかお父さん、中学生相手に何してんの?


    




  
< 15 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop