正しい男の選び方
ところが、とんだところから、話が思いがけない方向に進んだ。
店長である。
この際、ワールドフーズをアピールするチャンスだと睨んだらしく、一緒に行こうとうるさい。
しかも、店長の奥さんと子ども(三歳女子)も一緒にどうぞと誘われたらしく、奥さんも大乗り切りらしい。(そりゃあそうだろう。セレブのおうちにお呼ばれバーティーなんてめったにあるもんじゃない)
「星野さんの友だちも来るんだろう。いいお得意さんになってくれるかもしれないじゃないか」
「何、言ってるんですか、店長。二人ともパーティーに出たら、ここのスーパーはどうなるんですか。他に店員は松本しかいないんですよ」
葉子は必死になってもっともらしい理由を考える。松本というのは今年二年目の新人であった。
「だから、それこそ何かあった時にはすぐに店に駆けつけられるし、松本に任せてみるってことも必要じゃないか?」
「またうまいこと言って。わかりました。私は店長代理として店を守りますから、店長は行って来て下さい」
「いやだよー、オレ一人じゃ心細い」
「奥さんも一緒でしょう、大丈夫ですよ」
「だめだ。これは上司命令だ。出ろ」
「そんな……」