正しい男の選び方
クリスマスパーティーは突然に
年末は何かと忙しい。
世間様は、クリスマスだ、忘年会だ、何だと浮かれ切っていた。
もちろん、ワールドフーズにとっても最大の刈り入れ時である。今年が初めてなので、全てが試行錯誤だ。

浩平のパーティーの食べ物を出して以来、店長は新しい試みに積極的になっている。
出来る事はなんでもやってみようと、店長と葉子は連日作戦を練った。

まずは、クリスマスの飾り付け。
ツリーを出した途端に、年末の雰囲気がぐっとでる。人々の慌ただしい気分が増長されるのか、それだけで売り上げがアップする。

葉子は、レジの横に割りと大きなクリスマスツリーを飾った。
そこにクリスマスオーナメントを飾り付けるのだが、このオーナメントは主に輸入品の売り物で、結構可愛らしいのが並ぶ。
目にすると、特に外人はうっかり買っちゃうみたいだった。これが、結構単価が高いものが売れて行くので、この時期限定のおいしい商売になっている。

もちろん、クリスマスの時期限定のスイーツもいろいろ登場する。
高級チョコやクッキー、クリスマスをモチーフにしたキャンディなど、見た目も楽しいコーナーをやっぱりレジの近くに設置する。
年末のちょっとした手みやげにどうぞ、というわけだ。

一緒にバカみたいに高い、主に海外のおしゃれなベビー用品とかナチュラルな木でできた積み木なんかも飾りがてら売っている。
葉子は、ここに「アマゾンの森林を守る会」のTシャツとエコバッグを少し置かせてもらった。

< 184 / 267 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop