正しい男の選び方
「地球の温暖化? ずいぶんと大きく出るね。そんなこと、考えたってしょうがないのに」
「しょうがない? あなたみたいな、そういう無責任な浪費家がいるから、環境がどんどん破壊されていくんじゃないの」
「オレが何したっていうのさ」
葉子は目の前にある、大きな塊肉をピシッと指で指した。
「例えばこれ。牛のメタンガスは温暖化の一番の原因」
「はぁ……メタンガスねぇ」
間のぬけた人を小馬鹿にしたような声が、葉子のイライラに火をつけた。
「大体ね、ヒトは肉を食べ過ぎなのよ。特に牛肉はものすごく環境に悪いの。
アマゾンの森だって、家畜のエサを育てるためにどんどん伐採しているんだから」
話がどんどん大きくなる。
いきなりアマゾンの話が出て来て浩平は目をぱちくりさせた。
「いや……オレは国産牛しか食ってないぞ?」
葉子は、何にもわかってないのね……というような蔑んだ目で浩平を見つめる。
「ばかじゃないの。国産牛のエサであるところの穀物はほとんどが輸入じゃない。あなたの目の前にある、その牛肉。
一口食べるってことは、アマゾンの木が一本伐採された、ってことよ」
「……で、ベジタリアンなわけだ?」
「まあね」