正しい男の選び方
次の日の朝。
目覚まし時計が鳴って、葉子は慌てて起きた。
今日は出勤だ!
「クリスマスイブぐらいゆっくりできないの?」
ベッドの中から浩平がのんびり声をかける。
「この時期に六日間も休んでて出来るわけないでしょ!今日行かなきゃクビになっちゃうわよ」
「そっかー、じゃ、はりきって働いておいでー、オレの分まで頑張ってね」
「……浩平はどうすんのよ!?」
「疲れた……も少し寝てる……」
(こ、これだから!! ちょっとカネがあるからって、この態度!! やっぱり許せん!!!)
「アンタね、ちょっとおカネがあるからってそんな傲慢な態度……」
浩平は葉子の話を遮った。
「オレはね、『ちょっと』じゃなくて『うんと』カネがあるの。それに、ここでお得意の白熱した説教してると遅刻しちゃうよ」
「!!!」
葉子は怒りで顔を真っ赤にしながら会社に向かう。
その後ろ姿を見て、「いってらっしゃーい」と浩平は楽しそうに葉子を送り出した。
(完)
