正しい男の選び方
浩平は満足そうに笑うと、葉子の胸にちゅっと口づけをした。
「……何でそんなに意地が悪いのよ」
葉子は恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にしながら蚊の鳴くような声を絞り出して浩平に文句をいうのがやっとだったが、浩平は涼しい顔で答える。
「散々振り回しといてよく言うよ。オレがどれだけやきもきしていたか知らないだろ。
何言っても、意地張って強情だし、すぐに敵対心むき出しにするし」
「……」
「だから、ちょっとした意趣返し。カナと約束なんてしてない。カナとはなーんにもないよ」
「……嘘」
「残念ながら本当。コンサートのチケットもクリスマスの日に君と行こうと思って取ってたの。どうする? 行く?」
(どうしよう……嬉しすぎる)
葉子は込み上げてくる歓喜に押しつぶされそうだった。
「……い、行く。行きたい」
「もったいないんじゃないの?」
「も、もったいないけど……行きたい」
「良かった」
にっこり笑って浩平は葉子の唇に貪るように吸いついた。
それから、二人は一晩中愛し合った。