スウィングしなけりゃときめかない!―教師なワタシと身勝手ホゴシャ―
で、翌日。
俊くんを始め、みんなが目を剥いたのは、おじさんが見事な金髪になっていたせいだ。
しかも、サイドには赤いメッシュ入り。
凄まじく迫力があって、俊くんがチンピラなら、おじさんは完全に親分の風格があった。
「おれ、また負けたと思って、金髪もピアスもすぐやめた。って、そういえば脱線してる。おれのことじゃなくて、なぎちゃんの話だろ」
「あ、うん。まあ、とにかく、この爽やかイケメンの俊くんにも不良っぽい時代があって、ちょうどその時期にわたしは大学生で、加納と付き合ってたわけ。
で、わたしの大学3年の冬、ここの近所に加納と来たときにね」
わたしは少し体調が悪かった。
もともと不順気味だった生理が急に来てしまって、しかもけっこう重くて、家の最寄り駅の近くのカフェでお茶をしたその足で、今日はもう帰宅したいと加納に言った。
その途端に加納が不機嫌になったのがわかった。
加納としては、その後はレストランで食事をして、ラブホでもビジネスホテルでもないホテルに泊まる計画だった。
わたしがそれを台無しにした。
わたしは、今日はどうしても無理だと、土下座しそうな勢いで謝った。
テーブルに額をこすり付けるくらい、頭を下げっぱなしだった。