俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】
「えーっと、次は整頓だっけ。古い絵の具とかは捨てていいらしいから、とりあえずこの山積みのダンボールの量減らしてほしいんだって」




「はー…うざ。てか、なんで俺らがこんな仕事やらないといけないわけ?これ、学級委員とか関係ないだろ」




「…言われてみれば確かに」




全く気がつかなかった。
そう言えばそうじゃん!これ、なんの関係もないよっ!




「…お前さ、あの担任に言いように使われてるだけじゃねーの?」




ぐっ…!
それを言われてしまっては返す言葉もない…




「…だっさ」




柊くんは小さな声でそう呟くと、やれやれとダンボールに手をかけた。




「すみません…」




そうして私たちは、次第に強さを増す雨の音に耳を立てながら作業にとりかかった。
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