水玉模様
また…上履きが、なくなっていた。

かわりに靴箱の中にあったのは…。

“帰れ”

とだけ書かれた紙切れ…。

「…。」

新品だったのにな…なんて思ってる場合じゃ、ない。

あたしは紙切れをポケットに入れると、仕方なく来客用のスリッパを履き、教室に向かうことにした。


「おはよー瀬口!昨日どぉしたのぉ?メールもしたのにー☆」

教室に着くなり、あやねが口を尖らせて言ってきた。

「ごめん、行く気しなかったから…。」

「ふーん。も~心配したじゃん。」

「ごめんって。」

「しょうがないなぁ。てかお客様来てますが、瀬口さん(笑)?」

「え…。」

あたしはあやねが指差した方を見た。

そして、スリッパをパタパタ言わせながら自分の席に向かった。

「おはよ。てかここ、あたしの席なんだけど?」

「知ってるよ、だから座ってるんだし。おはよ、和奈姉。」

「…。」


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