水玉模様
「ったく…。俺の前で泣いてばっかじゃん。なかなか来ないからさぁ。来てみて良かったよ。」

温かかったーーー…。

顔を上げられないままのあたしの頭を撫でる工藤瞬の手が、温かかった…。


前にも、こんなことあったな…。

工藤瞬は…この人は、優しい手を…持ってる。

あたしはこの手に、また救われた気がした…。


「和奈姉…。」

あたしは工藤瞬の手を、ギュッと握って泣いた。

涙が、工藤瞬の手を濡らしていったけど…彼は、何も言わなかったーーー…。


「あのね…。」

あたしは、ゆっくりと話し始めた…。

篠田くんと行った花火大会のこと、それを目撃された3人に呼び出されたこと、上履きのこと、今さっきのこと…。


「だからかぁー。靴箱んトコで声かけられたんだよね。“待ってるだけでいいの?”って。だから俺、気になって…。」

「…。」

「ごめん、一緒に行けば良かったんだよね。」

「ううん、そんなことない…。」

来てくれただけで、あたしは…。

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