水玉模様
瞬が来た…って、言ってたけど、部屋の鍵をかけてるから入っては来れなかった…。


心配して来てくれたんだろうけど、瞬には一番会いたくなかった…。

「お姉ちゃーん!イケメン彼氏がお姉ちゃんのカバン持ってきたよぉ!」

少しして、ドア越しにまた和紗の声がした。

「…。」

「ここ置いとくね?彼氏とケンカでもしたのぉー?」


…うるさい。

誰も、何も言わないで…。


このまま眠ってしまおうかとも思ったけど、気持ちを落ち着かせることができなくて…ただただベッドに沈んでいた。


“…ごめん。”

「…。」

何がごめんなの?

何に…?


「はぁ…ッ。」

あたしは少し大きめのため息をついて、気持ちを切り替えようとした。

頭の中、整理しなくちゃ。

「……。」

てかそんなこと出来るわけない…。

誰がこんな、マンガみたいな展開を用意したんだ…。


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