水玉模様
口止めもしてないし。

「だってさ~、瀬口何にも話してくれないじゃん?悪いなとは思ったよ?でもあやね、寂しかったしー!あやね達って、そんな浅い関係??」

次の瞬間、少し拗ねたカンジで、もう開き直ってたけど(笑)。


「あやね…。」


「あやねじゃ、頼りない?確かにこんなんだけどぉ、少しくらい頼ってよね!」

あやねに抱き締められてて顔は見えなかったけど、きっと悲しい表情をしているんだろうことは、簡単に想像がつく。

「ごめんね。ごめんね、あやね…。大好きッ…!」

あたしは、あやねをぎゅっと抱き締めた。

「苦しいよ瀬口っ。」

「やだっ!」

「あははっ。やだとか意味わかんないしー!」


何か…軽くなった。

涙を拭いて、あやねと向き合って座った。

「あやね、ありがとう…。」

「ん?あやねは瀬口の話聞いただけだよー?」

「そうだけど…。てかこれからはあやねのこと頼っちゃうからね。」

「ありがと!」

それからあたし達は、笑顔を交わした。

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