水玉模様
「おー気が利くじゃん。悪ぃな、病人なのに。」

「ホント悪ぃから。そう思ってんなら動けよ充也(笑)。」

冗談を交わしながら、篠田くんの抱えてるジュースを受け取る充也。

「じゃぁ俺がグラス取りに行ってやろうか(笑)?」

「いいから(笑)。」

「あッ…!じゃぁ、あたしが…。」

「ぶっ…!瀬口オマエ、俺らの冗談に何真剣に絡んでんだよッ。超ウケるし。」

立ち上がろうとしたあたしを、笑いをこらえながら引き止める充也。

「え…だって……篠田くん…体調が…って。」

「俺は大丈夫だから。もう熱も下がったし。」

篠田くんが、柔らかい表情をあたしに向けた。

「…。」

「そーゆうこと。まぁ座れって。」

無言で座りなおしたあたしは、だんだん恥ずかしくなってきた。

「だいたい瀬口、グラスの場所なんかわかんないだろ?」

「…もぉッ!うるさぁい!」

充也にからかわれて、顔が熱くなってきたし!

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