水玉模様
「あ、俺もヒマだし…もう少し、だめ?」

篠田くんーーー…。


「…………う…ん。」


早くこの緊張から解かれたかったのに頷いてしまったのは、あたしもまだ…ここにいたいと思ってしまったから……。


「てか充也からメールもらった時、マジびっくりしたって。」

篠田くんが、苦笑いぎみに言った。

「何が?」

「充也からメールくるまで、瀬口さんも来るなんて知らなかったから。」

「あたしも。イキナリ連れてこられてびっくりしたし。」


「来てくれて良かった…。」

「…え。」

「俺、この前ので嫌われたかなって思ってたから。あ、CDかけてもいい?」

「…うん。」


そんなことない…。

そんなこと、ない…。

「…。」

言いそびれちゃった…。


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