水玉模様
「あー…、ごめん。りんごジュース。」

100%とパッケージに書かれたペットボトルから、ゆっくりと注がれたりんごジュースを、篠田くんから受け取った。

「ありがと…。」


あたしの…篠田くんへの気持ちは、何パーセントなの?

瞬への気持ちは…何パーセント?

あたしの頭の中は、つまんないことばかり考えていたーーー。


3人で他愛ない会話で盛り上がり、30分くらい経った頃だろうか、充也がふと立ち上がった。

「?」

「俺そろそろ帰るわ。礼衣子来るんだよね。」

「あ、じゃぁあたしも…。」

「瀬口はまだヒマだろ?」

「ヒマなんかじゃ…!」

「じゃ、後よろしく!悠、明日学校でな。」

「うん。」

ちょっ…あたしも……帰る…。

「…。」

置いてくなんてヒドイよ、充也。


「ごめんね、あたしも、帰るから…っ。」

充也が居なくなった事で、急に緊張の糸が張り詰めだしたーーー。

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